2015GP静岡を楽しもう! タルキール覇王譚シールドのヒント

これまでのおさらい

5つの氏族とキーワード能力

第一回ではタルキール覇王譚の氏族とキーワード能力について解説しました。

・タルキール覇王譚は「敵対色」を含んだ計3色の組み合わせでデッキを構築することに適したカード群で構成されている。(アブザン:白黒緑、ジェスカイ:青赤白、スゥルタイ:黒緑青、マルドゥ:赤白黒、ティムール:緑青赤)

・それぞれの氏族はキーワード能力を持っている。(アブザン:長久、ジェスカイ:果敢、スゥルタイ:探査、マルドゥ:強襲、ティムール:獰猛)

・5つの氏族すべてが再録されたキーワード「変異」クリーチャーを有する。

タルキール覇王譚シールドの基本

第二回ではパックを開封してからデッキ作成するまでの基本的な流れを解説しました。

・配られたカードの中から強いカードを使う。強いカードとはその1枚でゲームに勝てるような強力なカード、またはカード交換として「1対複数」となるカードを指す。

・クリーチャーによる攻防が中心となるシールドでは、除去カードと「飛行」などの回避能力が重要。

・デッキはできるだけ氏族の色で綺麗なマナカーブで組むよう心がける。

・デッキの枚数は40枚。内、土地は17-18枚で組む。

タルキール覇王譚の構造

第三回ではタルキール覇王譚の構造と環境について覚えておかなければならないことを解説しました。

・コンバットトリックを覚えることは重要。(クリーチャー除去、クリーチャー強化)

・変異クリーチャーの変異コストを覚えることは重要。(変異コストが5マナ以上のクリーチャーは特に重要)

・タルキール覇王譚の対抗色の組み合わせを意識してカードを確認。(白黒、黒緑、青緑、青赤、赤白)

・2マナコストのパワー2クリーチャーが序盤の場を制圧するために重要。

タルキール覇王譚シールドの戦略

第四回ではタルキール覇王譚シールドに存在するアーキタイプと、それらの戦略について解説しました。

・各氏族に強み・弱みがあり、序盤・中盤・終盤の展開に特徴がある。

・各氏族のキーワード能力を補助するためのカードの組み合わせが存在する。

・各氏族がデッキに採用している変異クリーチャーは特徴がある。

タルキール覇王譚シールド実践編

第五回では実際のカードプールを利用したデッキ構築の手順を解説しました。

・ステップ1:「ボム」カード、「フィニッシュブロー」カードを確認する。

・ステップ2:特殊土地(2色、3色、フェッチランド)や「戦旗」の枚数、構成を確認する。

・ステップ3:変異クリーチャーをチェックする。

・ステップ4:各氏族のキーワード能力毎に選別する。

・ステップ5:どの組み合わせで3色いけそうか。 総合的なデッキパワーを判断する。


タルキール覇王譚シールドは奥深い

今まで解説してきた内容はあくまでタルキール覇王譚シールドで戦うための入り口に立っただけ。
タルキール覇王譚のシールドは非常に奥深く、考えることが多いです。

・色を追加すべきか
・先手と後手どちらを取るべきか
・変異クリーチャーをブロックすべきか、スルーすべきか
・サイドボード
etc

それでは、そんな奥深いタルキール覇王譚シールドの一部を解説していきます。


色を追加すべきか

第二回でも解説しましたが、タルキール覇王譚シールドは、氏族の3色での構築が基本となります。

しかし、カードプールによっては、使いたいと思う「ボム」カード、「フィニッシュブロー」カードと土地がすべてバラバラで色が合わない事があります。

そのような時、色を足すか検討することになります。
もちろん、タルキール覇王譚のシールドでは、4色でも5色でも色を増やすことは可能です。しかし、ただむやみにバランスを検討することなく土地をいれることは、シールドデッキ全体のパワーダウンにもつながります。肝心の「ボム」が引けても、プレイできなかったら意味がないです。

以下の点について、4色目、5色目の追加を検討していきます。

そのカードは色を足してまで入れる価値があるか

使いたいカードがあるからといって、デッキの安定性を犠牲にしてむやみに色を増やしていくのは愚策です。

メインカラーではないカードをデッキのバランスを崩してまで入れるのですから、当然そのカードを引けば勝てるというようなボムカードである必要があります。

そのカードはゲーム終盤に使用して効果のあるカードか

追加するカードはメインカラーで無いわけですから、色マナをそろえることのできるゲームの終盤に出てくれば良いカードである必要があります。

典型的な例が《砂塵破/Duneblast》や《真面目な訪問者、ソリン/Sorin, Solemn Visitor》クラスのボムカードが該当します。

序盤に色マナを求める《先頭に立つもの、アナフェンザ/Anafenza, the Foremost》《カマキリの乗り手/Mantis Rider》などのようなカードを4色目、5色目でタッチして入れる場合、後半にでても問題なく活躍できるレベルのカードかを考えて投入しましょう。

色マナをサポートは土地、戦旗をあわせて3枚以上あるか

追加する4色目、5色目のために基本地形を入れるという事を基本的にしてはいけません。メインカラーのマナバランスが崩壊してしまいます(例外として《溢れかえる岸辺/Flooded Strand》などのフェッチランドを使用する場合は1枚は入れる)。あくまで、追加した色マナは2色土地、3色土地、戦旗から出すように組みましょう。


(例)マルドゥに青を足す場合

ただし、戦旗はデッキに入れても1枚まで。

もし、土地と戦旗のサポートが無くそれができないのであれば、色の追加は潔くあきらめましょう。

ボムカードを引くまで耐えられる構造になっているか

追加した「ボム」カードを引けずにやられてしまっては、元も子もありません。
軽く優秀な除去カードでもかまいませんし、タフネスの高いクリーチャー、また色マナを要求しない「変異」クリーチャーでもかまいません。

また、《苦しめる声/Tormenting Voice》などの引き増しカードを使い、「ボム」にいち早く到達できるように組むことも検討すべきでしょう。

とにかく、「ボム」を引くまで耐えきれる構造にしましょう。


先手と後手どちらを取るべきか

先手と後手どちらを取るべきか。ゲームスピードが遅く、カードアドバンテージとカードパワーの勝負になりやすいシールド戦で論議される議題ですが、概ね以下の2つの要素を満たすのなら後手、それ以外なら先手という事になります。

・環境が後手スタートを許しているか
・あなたのデッキが相手のデッキを後手でさばききれる構成か

それでは詳しく解説していきましょう。

環境が後手スタートを許しているか

タルキール覇王譚シールド環境がが後手スタートを許すかということですが、答えはYESです。

第三回で解説しましたが、3マナ2/2の変異が環境の基準となっています。

そして、第四回で説明したように環境に存在しているアグロデッキはマルドゥのみとなっており、その他はテンポやミッドレンジ的なデッキが並んでおり、相手に先行を取られてそのままマウントを取られて殴り倒されるという事がそれほど多くない環境なのです。

氏族
特徴
アブザン
アブザンに属するクリーチャーは長久(ちょうきゅう/Outlast)能力を持ち、基本的に長期戦で場を固めていく戦略が得意です。
ミッドレンジ的なデッキ構築が基本となります。
ジェスカイ
ジェスカイに属するクリーチャーは果敢(かかん/Prowess)能力を持ち、戦闘時にクリーチャーを強化する能力をちらつかせながらビートダウンしていく戦略が得意です。
テンポ的なデッキ構築が基本となります。
スゥルタイ
スゥルタイに属するクリーチャー、呪文は探査(たんさ/Delve)を持ち、墓地を活用しながら強力な呪文を高速に展開する戦略が得意です。
ミッドレンジ的なデッキ構築が基本となります。
マルドゥ
マルドゥに属するクリーチャー、呪文は強襲(きょうしゅう/Raid)能力を持ち、序盤からビートダウンする戦略が得意です。
アグロ的なデッキ構築が基本となります。
ティムール
ティムールに属するクリーチャー、呪文は獰猛(どうもう/Ferocious)能力を持ち、戦場にパワーが4以上のクリーチャーを並べコントロールする戦略が得意です。
ミッドレンジ的なデッキ構築が基本となります

また、5マナをきっちり揃えることで、変異同士のにらみ合いで優位に立てます。
5マナを揃えることを意識するデッキの場合は、後手を選択するのがよいでしょう。

あなたのデッキが相手のデッキを後手でさばききれる構成か

土地を並べるほどに、後半になるほどに強くなる構成であれば、基本後手の方が有利になるでしょう。もし、後手を取ることを想定しているならば、デッキ構築の段階から考えておくことが必要です。

そして後手を取る判断は、1本目と2本目では大きく変わります。

2本目以降であれば、対戦相手がデッキを大きく変えていない限り、後手でさばききれるか判断が付きますが、相手のデッキが見えていない1本目では判断が難しくなります。

1本目の判断基準としては、相手がマルドゥであってもさばききれるかがポイントになります。

2本目以降は相手のデッキと、自分のデッキを見比べて先手、後手どちらが有利か判断しましょう。


変異クリーチャーをブロックすべきか、スルーすべきか

変異クリーチャーとの戦闘にはいつも頭を悩まされます。しかし、第三回で解説したように、戦闘で脅威となる変異クリーチャーの変異コストは5マナ以上。つまり4マナ以下で表になってもそれは戦闘で脅威になり得ないという原則があります。

相手

自分

つまり、相手が5マナある状態で、自分は4マナと変異しかコントロールしていなかったら、相手は、一方的に殴れると判断し変異クリーチャーで攻撃してくるでしょう。当然攻撃を受ける側も自分の変異クリーチャーでのブロックは躊躇するでしょう。もしブロックしたら相手の変異クリーチャーのみが表返り一方的にアドバンテージを失うことになってしまうからです。

しかし、5マナなければ一方的にアドバンテージを失うのかといえばそうでもありません。《無情な切り裂き魔/Ruthless Ripper》《龍の眼の学者/Dragon's Eye Savants》などの例外は存在します。
例えば、自分が4マナ、相手が5マナある状態で相手が攻撃してきて、これらのクリーチャーでブロックすれば、相手が《雪角の乗り手/Snowhorn Rider》を表にしても相手のテンポを大きく崩すことができます。

また、戦闘で変異クリーチャーを表返した所へ除去を打ち込みテンポを失わせるという対応も可能です。

このように、変異クリーチャーの戦闘には駆け引きの存在するのです。それではどのように変異クリーチャーとの戦闘に対処してゆけばよいのでしょうか。

2/2クリーチャーでブロックする

相手

自分

相手が4マナ以下であれば2/2クリーチャーでブロックする事が確実な方法です。ここで必要なのはあくまで2/2というサイズ。

タフネスが1の2/1の場合、《シディシのペット/Sidisi's Pet》《賢者眼の侵略者/Sage-Eye Harrier》に一方的に殺される場合があります。

また、タフネスが3以上あるからといってブロックすると《峡谷に潜むもの/Canyon Lurkers》に一方的に殺されてしまうかもしれません。

また、場に2/2のクリーチャーがいる状態で攻撃してくるということは、何かしらの解決策やプランがあるからに違いありません。また、もしかしたら単なるブラフかもしれません。

相手の今までの行動、アンタップしているマナなどから判断してブロックするか否かを選択しましょう。

ブロックせずスルーする

相手が5マナ以上で、こちらに対処方法が無い場合、ライフが許すのあれば、スルーしてしまうのも手です。
先ほどから説明しているように、5マナ以上あるということは、ブロックした場合に変異クリーチャーが変異コストを支払い表になりサイズ差で勝とうとする可能性が高いからです。

表返した所へ除去で対処する

相手が5マナ以上で、こちらに《必殺の一射/Kill Shot》や《引き剥がし/Force Away》などの対処方法がある場合、わざと変異クリーチャーでブロックするのは効果的です。
その場合、相手の変異クリーチャーが表返った所へ除去で対処することでテンポをとることができます。相手のクリーチャーを除去するとともに、変異コストでマナを使用しているため、相手側はテンポを失っている状態です。


サイドボードについて

サイドボードは、相手のデッキ状況によって入れ替えます。シールド戦の場合、入れ替え後の枚数が入れ替え前の枚数より多くてもかまいませんが、入れたカードを引く確率を考えると、同じ枚数で入れ替えるように心がけましょう。

一概にどれを入れたらよいか、というのは、相手のデッキ構成に依るため書けません。参考程度ですが以下の例があります。



・大型クリーチャーが多いため、《大物潰し/Smite the Monstrous》をサイドイン。


・相手デッキの構成が重そうなので、《ラクシャーサの秘密/Rakshasa's Secret》をサイドインし後半の重カードを落とす。


・相手側クリーチャーが飛行が多いので、《暴風/Windstorm》をサイドイン


・相手側クリーチャータフネスが1が多いため、《心臓貫きの弓/Heart-Piercer Bow》をサイドイン

メインで入れていないカードのテキストも目を通し、サイドインできそうなカードを選別しておきましょう。


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