2014GP神戸におじゃましました~ジャッジディナー~

こんにちは、放課後まじっく倶楽部「情報局」です。

早速ですが、皆さんは「ジャッジディナー」というものをご存知でしょうか?

GPの際に、イベントを支えてくれるジャッジの為の宴、世界中から集まるジャッジたちの情報交換の場でもあります。

ひょんな事から、その存在を知った我々、放課後まじっく倶楽部「情報局」は、主催者のビックマジック様にお願いし、潜入取材を試みました。

今回は、その模様をお送りします。


ヘッドジャッジのリカルドさんに訊いてみました

GP神戸ヘッドジャッジ
Riccard Tessitoriさん(レベル5・イタリア)

情報局:リカルドさんは、どのようにマジックに関わっているんですか?

アジア各国のGPのヘッドジャッジとして飛び回っていますね。
日本、シンガポール、台湾...、多くの国でジャッジをしています。

日本のプロプレイヤー中村さんが、世界中の大会を飛び回っていたけど、私も同じです。

グランプリに参加して、家で2週間滞在後、次のグランプリへ。
そして今度は1週間だけ家に滞在して次のグランプリへというような生活です。

※情報局注:リカルドさんのフェイスブックのトップページは訪れている国の国旗になっており、今回は日本の国旗になっています。

情報局:何故そんなに世界中をまわるんですか?

世界各国の異なる文化に触れること、そして、いろいろなその国の人と交流することがとても楽しいからですね。

前回の日本では、厳島神社で鳥居を見たり、広島の原爆ドームを見たりして日本の文化に触れています。

今度は、富士山に登りたいね。
富士山頂から朝日を見れたら最高。

※情報局注:リカルドさんは、次回日本で行われるGP静岡は冬で、富士登山ができない事を知りません(私たちも取材後に気づきました)。


(写真:日本のお寺をイメージしたリカルドさん)


情報局:日本人プレイヤー・ジャッジで良い面、悪い面はありますか?

良い面

日本人は、とってもマナーがいいね。
プレイもとても静かで穏やかです。

これがイタリア人プレイヤーだと、物凄く騒がしい(笑)。

日本人は携帯電話はマナーモードにするし、話すときも静かでしょ。
海外では着信は大音量だし、通話の声も大きいね。

トーナメントの運営能力が高いジャッジがとても多いことも良いこと。

海外のグランプリだとサイドイベントが少ないでしょ。
それは日本みたいに、運営能力が高いジャッジが少ないからなんだ。

悪い面

これは仕方のない事かもしれないけど、英語のコミュニケーションがちょっと苦手だね。

ジャッジの能力は高いのに、英語になるとうまく伝えられないんだ。


日本人にとって克服すべき英語の壁

通訳の面でもお世話になった某レベル3ジャッジ

日本語であれば難なくこなせる裁定も、同じ状況で英語で処理しようとすると、持っている力を発揮することができなくなってしまいます。

ルールについて英語で答えられるよう定期的に勉強会を開催しています。

関東圏のように毎週大きな大会がある環境でもまれている猛者のジャッジは、自然に対応できる力が身についてきますが、やはり勉強も必要ですね。

今はまだ初歩的な内容で、プレイヤーに呼ばれた際にどのように、何を聞けば良いかそんなところから始めています。


それでは、他のジャッジの方にも聞いてみましょう

某次世代ホープのジャッジ

情報局:来年開催されるグランプリ京都のレギュレーションはレガシーになります。
ジャッジとしても裁定に困る場面が多々あるのではないですか?

そうですね。

例えば、ドローステップに《森の知恵/Sylvan Library》と《渦まく知識/Brainstorm》を同時に使った後に、呼ばれる事が厄介ですね。


森の知恵/Sylvan Library》の「このターン引いたカード」という部分がやっかいで、《渦まく知識/Brainstorm》で「このターン引いたカード」をライブラリーに戻してしまうと、手札には以前のターンから手札にあったカードしかなくなります。

そうしてしまうと...、《森の知恵/Sylvan Library》でライブラリーに戻せなくなってしまうのです。

ちゃんと順を追って解決していれば問題なのですが、手札を混ぜてしまった後に呼ばれても、再現不可となってしまいジャッジとしての裁定は難しくなりますね。

情報局:ルールの裁定が難しい例として昔から《謙虚/Humility》があるとおもいますが、
やはり説明は困難なんでしょうか?

謙虚/Humility》はルールの改定で楽になりましたね。

オラクル変更で種類別(第1種~第7種)まで分類されて、《謙虚/Humility》の場合、第7種で細分化された詳細を理解すれば簡単です。

オパール色の輝き/Opalescence》と《謙虚/Humility》が場に出ても、これでばっちり解決です。


オパール色の輝き/Opalescence
(第4種)オーラでないエンチャントはクリーチャーになる。それはエンチャントでもある。
(第7b種)P/Tは点数で見たマナ・コストに等しい。


謙虚/Humility
(第6種)クリーチャーは全ての能力を失う。
(第7b種)全てのクリーチャーは1/1になる。

オパール色の輝き/Opalescence》の4/4にする能力と《謙虚/Humility》の1/1にする能力は第7種b。第7b種の部分はタイムスタンプ順で考えれば良いだけなので、《オパール色の輝き/Opalescence》が出ている場に《謙虚/Humility》が出れば《謙虚/Humility》は1/1になります。出す順番が逆であれば《謙虚/Humility》は4/4ですね。

※情報局注:詳しいことはこちらを参照してください。


でも、《オパール色の輝き/Opalescence》《オパール色の輝き/Opalescence》《謙虚/Humility》とか場に出すのは面倒なのでやめて欲しいですね(笑)。

情報局:種類別の例を、もうひとつ上げてもらって宜しいですか?

プレイヤーの方の多くは《血染めの月/Blood Moon》《ヨーグモスの墳墓、アーボーグ/Urborg, Tomb of Yawgmoths》が場に合ったら《ヨーグモスの墳墓、アーボーグ/Urborg, Tomb of Yawgmoths》が場にある土地にどんな効果を及ぼすか、種類別を理解していれば、簡単に答えることができると思います。

血染めの月/Blood Moon》の能力で特殊地形が《山/Mountain》として扱われるのか、《ヨーグモスの墳墓、アーボーグ/Urborg, Tomb of Yawgmoths》が場の能力で《沼/Swamp》として扱われるのかの問題です。

答えは、《ヨーグモスの墳墓、アーボーグ/Urborg, Tomb of Yawgmoths》は能力を失い《山/Mountain》となるです。

理屈としては、先ほど説明した種類別に加え依存関係というのを見ます。

血染めの月/Blood Moon》が《ヨーグモスの墳墓、アーボーグ/Urborg, Tomb of Yawgmoths》へ影響を及ぼしていますよね。

これは《ヨーグモスの墳墓、アーボーグ/Urborg, Tomb of Yawgmoths》が《血染めの月/Blood Moon》に依存していると言います。

逆はどうでしょう。《ヨーグモスの墳墓、アーボーグ/Urborg, Tomb of Yawgmoths》は《血染めの月/Blood Moon》に影響しますか?《血染めの月/Blood Moon》はエンチャントであるため、《ヨーグモスの墳墓、アーボーグ/Urborg, Tomb of Yawgmoths》の影響を受けません。これは依存していないと言えるのです。

ですので、独立している《血染めの月/Blood Moon》が先に適用されるのです。

※情報局注:ルール談義はまだまだ続きますが、スペースもなくなりますのでまた今度。来年のGP京都前にルーリングの特集記事を組めればと思います。


放課後まじっく倶楽部「情報局」への逆取材

情報局が質問される立ち場になってしまいました。

関東圏の某デュエリスト系ジャッジ

デュエリスト系ジャッジ:プレイヤーとして参加されたと思いますが、今回のイベントはどうでしたか?

情報局:時間通りに進んでとても快適でした。
まさか9回戦がこんなに早く終わるなんて夢にも思いませんでした。
昔に比べたら...、雲泥の差ですよね(笑)。

デュエリスト系ジャッジ:今回は大きなトラブルが発生しませんでしたからね。
とてもスムーズに進行したので、ヘッドジャッジのリカルドはとてもニコニコでしたよ。

情報局:会場も広く快適でした、狭かったり移動が多いとどうしても盗難につながりますからね。

デュエリスト系ジャッジ:モダンなどはカードが高価なので、盗まれた場合の被害額が相当なものになってしまいますから。

情報局:レギュレーションがレガシーのGP京都では、防犯に重きを置いた運営だと、高価なデッキを持って参加するプレイヤーにとってはありがたいかもしれませんね。

※情報局注:某北陸圏の映像系ジャッジが加わり、話の輪に加わり実況の配信方法について話がおよびます。

デュエリスト系ジャッジ:
試合にリアルタイムで解説を入れようと思うと、マイクの出力の関係で近くにいなければならず、そこで何を引いたとか話してしまうとプレイヤーに聞こえてしまうので、実況は難しいですね。

映像系ジャッジ:
解説ブースはフロアの上の階に用意して電波は上に飛ばすことで解決してます。
また、画面の枠は、あらかじめ枠を用意してやっています。

そこは、まあ、スーパーメディアクリエーターがいるので...(笑)。

※情報局注:デュエリスト系ジャッジは映像系の分野も得意のようです。


ジャッジ世界の発展、若手の育成

若手のジャッジにも、お話をお聞きしました。

情報局:若手としてイベントに参加してみて如何でしたか?

九州圏の某若手ジャッジ:九州圏の某若手ジャッジ:九州エリアにはレベル2ジャッジが三名しかいません。
また、イベントも手探り状態で、どうやったらプレイヤーの方に良い環境を提供できるか日々考えています。

自分はジャッジとして初心者なので、このジャッジディナーなどで大先輩たちに、
どのようにすればいいのか訊ける場があるのはありがたいです。

※情報局注:ジャッジディナー中、常に先輩ジャッジの方々の元へ行きジャッジのあり方、イベントの運営の仕方を熱く質問していたのが印象的です。


感謝の気持ちを

マジックのイベントを支えてくれているジャッジ。

そんなジャッジの方達が、どうしたらマジックの環境が良くなっていくのか、全国から集まって意見を交わす場、それがジャッジディナーでした。

もちろん、本編に紹介しきれないエピソードも多数ありました。
それは皆さんが、ジャッジになってジャッジディナーに参加して体験してみて下さい。

また、ジャッジをしてみたいと興味を持った方は、近くに地域のジャッジの方に相談してみてはいかがでしょうか。

取材協力誠にありがとうございました。

同一カテゴリの記事一覧

  1. GP神戸併設イベント 放課後まじっく倶楽部協賛「神戸牛モダン」!!
  2. 放課後「モダン」コレクション2014年7月『第5回 コンボデッキとモダンの多様性』
  3. 放課後「モダン」コレクション2014年7月『第4回 《コントロール/Control》』
  4. 放課後「モダン」コレクション2014年7月『第3回 親和(Affinity)』
  5. 放課後「モダン」コレクション2014年6月『第2回 《欠片の双子/Splinter Twin》』
  6. 放課後「モダン」コレクション2014年6月『第1回 《出産の殻/Birthing Pod》』