2012GP横浜に向けて 変化するモダンの世界

2011年にウィザーズから提示された新たなフォーマット「モダン」。

モダンの世界へようこそ

第8版、およびミラディン以降のカードが使えるという非常に広大なフォーマットです。

今年(2012年)の6月に開催されるGP横浜も「モダン」で行われます。

今回は、その新しくもあり、可能性のありすぎる環境を、少しでも把握する為に、先日、放課後まじっく倶楽部でも紹介したGPリンカーンの結果を踏まえ、モダン環境をまとめていきたいと思います。

既に幾度かの禁止カードの追加がなされた「モダン」。

2011年10月1日 制限・禁止カード発表

2011年12月制限禁止リストの更新について

様々なデッキが存在しては、消えていっています。


そんな中、前環境で最大勢力であった「Zoo」は、上位デッキの中にたった1人。

対コントロール用に《スレイベンの守護者、サリア/Thalia, Guardian of Thraben》がメインから入っています。

最近は、《瞬唱の魔道士/Snapcaster Mage》を使った「Zoo」も増えてきていますが、このデッキに使われているメインの青いカードは《聖トラフトの霊/Geist of Saint Traft》のみ。

ただし、サイドボードには《マナ漏出/Mana Leak》《精神壊しの罠/Mindbreak Trap》が取られています。また、台頭してきてる白系デッキ対策として《硫黄の精霊/Sulfur Elemental》も採用されています。

しかし、この「Zoo」も、TOP8に、その姿はありませんでした。

野生のナカティル/Wild Nacatl》を失った影響は、思っていたよりも甚大なようです。

では、GPリンカーンで、どのようなデッキが活躍したのか、TOP8のデッキを見ていきたいと思います。


まず、優勝した「アグロローム」デッキ。

田舎の破壊者/Countryside Crusher》がエンジンとして採用されています。

当然のように《壌土からの生命/Life from the Loam》が活用でき、《炎の突き/Flame Jab》《カラスの罪/Raven's Crime》《突撃の地鳴り/Seismic Assault》から膨大なアドバンテージを得る事が可能です。

蛇足ですが、必要以上に土地をセットしないプレイングも重要との事。


2位は「メリーラ・ポッド」とも呼ばれる《出産の殻/Birthing Pod》デッキ。

Andrew Cuneo
(2012/02/18 12GPリンカーン 2位)
Main Deck
ドライアドの東屋/Dryad Arbor
 4 森/Forest
 1 神無き祭殿/Godless Shrine
 1 ゴルガリの腐敗農場/Golgari Rot Farm
 1 地平線の梢/Horizon Canopy
 4 霧深い雨林/Misty Rainforest
 2 草むした墓/Overgrown Tomb
 1 剃刀境の茂み/Razorverge Thicket
 1 沼/Swamp
 1 寺院の庭/Temple Garden
 4 新緑の地下墓地/Verdant Catacombs
 2 森林の墓地/Woodland Cemetery
 
 4 極楽鳥/Birds of Paradise
 1 納墓の総督/Entomber Exarch
 1 永遠の証人/Eternal Witness
 1 調和スリヴァー/Harmonic Sliver
 4 台所の嫌がらせ屋/Kitchen Finks
 1 静寂の守り手、リンヴァーラ/Linvala, Keeper of Silence
 3 シルヴォクののけ者、メリーラ/Melira, Sylvok Outcast
 1 不浄なる者、ミケウス/Mikaeus, the Unhallowed
 1 残忍なレッドキャップ/Murderous Redcap
 1 貴族の教主/Noble Hierarch
 1 ファイレクシアの変形者/Phyrexian Metamorph
 1 イーオスのレインジャー/Ranger of Eos
 1 目覚ましヒバリ/Reveillark
 3 臓物の予見者/Viscera Seer
 4 根の壁/Wall of Roots
 
 4 出産の殻/Birthing Pod
 3 召喚の調べ/Chord of Calling
 2 思考囲い/Thoughtseize
 
SideBoard

 2 四肢切断/Dismember
 2 エーテル宣誓会の法学者/Ethersworn Canonist
 1 大爆発の魔道士/Fulminator Mage
 1 戦争の報い、禍汰奇/Kataki, War's Wage
 2 大渦の脈動/Maelstrom Pulse
 1 強情なベイロス/Obstinate Baloth
 1 オルゾフの司教/Orzhov Pontiff
 1 クァーサルの群れ魔道士/Qasali Pridemage
 1 叫び大口/Shriekmaw
 2 思考囲い/Thoughtseize
 1 最後のトロール、スラーン/Thrun, the Last Troll
 

臓物の予見者/Viscera Seer》と《シルヴォクののけ者、メリーラ/Melira, Sylvok Outcast》で、頑強付きのクリーチャを無限に使いまわします。

キーカードとなる《臓物の予見者/Viscera Seer》は、《イーオスのレインジャー/Ranger of Eos》でサーチする事が可能です。

また、「闇の隆盛」から《不浄なる者、ミケウス/Mikaeus, the Unhallowed》も採用されています。

このデッキは、メタゲームによって、クリーチャの選択に幅を持たせることができるので、柔軟な対応が出来るのが魅力となっています。


続いて、上位デッキの中にも同じような《出産の殻/Birthing Pod》デッキがあったので、載せておきましょう。

Sean Gifford
(2012/02/18 12GPリンカーン GP Orlando Grinder)
Main Deck
ドライアドの東屋/Dryad Arbor
 4 森/Forest
 1 神無き祭殿/Godless Shrine
 1 地平線の梢/Horizon Canopy
 4 霧深い雨林/Misty Rainforest
 2 草むした墓/Overgrown Tomb
 1 剃刀境の茂み/Razorverge Thicket
 2 沼/Swamp
 2 寺院の庭/Temple Garden
 4 新緑の地下墓地/Verdant Catacombs
 
 4 極楽鳥/Birds of Paradise
 1 永遠の証人/Eternal Witness
 1 エーテル宣誓会の法学者/Ethersworn Canonist
 1 調和スリヴァー/Harmonic Sliver
 4 台所の嫌がらせ屋/Kitchen Finks
 1 静寂の守り手、リンヴァーラ/Linvala, Keeper of Silence
 3 シルヴォクののけ者、メリーラ/Melira, Sylvok Outcast
 1 残忍なレッドキャップ/Murderous Redcap
 1 イーオスのレインジャー/Ranger of Eos
 1 目覚ましヒバリ/Reveillark
 1 叫び大口/Shriekmaw
 1 呪文滑り/Spellskite
 1 太陽のタイタン/Sun Titan
 3 臓物の予見者/Viscera Seer
 4 根の壁/Wall of Roots
 
 4 出産の殻/Birthing Pod
 3 召喚の調べ/Chord of Calling
 1 流刑への道/Path to Exile
 2 思考囲い/Thoughtseize
 
SideBoard

 1 エイヴンの思考検閲者/Aven Mindcensor
 2 上機嫌の破壊/Gleeful Sabotage
 1 戦争の報い、禍汰奇/Kataki, War's Wage
 1 帰化/Naturalize
 2 虚無の呪文爆弾/Nihil Spellbomb
 2 強情なベイロス/Obstinate Baloth
 1 オルゾフの司教/Orzhov Pontiff
 2 流刑への道/Path to Exile
 1 クァーサルの群れ魔道士/Qasali Pridemage
 2 思考囲い/Thoughtseize
 


3位になったのは、LSVによる「トロン」デッキ。

Luis Scott-Vargas
(2012/02/18 12GPリンカーン 3位)

TOP8唯一のコントロールデッキ。

このデッキから鑑みるに、「モダン」の環境は予想以上にゆっくりになったようです。

ウルザランドを揃え、その豊富なマナを使い《けちな贈り物/Gifts Ungiven》などでアドバンテージを得ていきます。

また、メインサイドを含めた3枚の《機を見た援軍/Timely Reinforcements》が対ビートダウンに有効だったのでしょう。

そして、4位、5位と「親和」が続きました。

「親和」は、赤を主体としたタイプと青黒テゼレットタイプに分かれます。

今回成果を残したのは、赤を主体としたタイプ。早いターンでの高クロックが魅力です。

金属術の達成により《感電破/Galvanic Blast》は1マナ4点火力となり、《爆片破/Shrapnel Blast》の5点と合わせて早期に20点ダメージを狙えます。

また、前者は《倦怠の宝珠/Torpor Orb》がメインにも採用されています。これにより現「モダン」環境のメタゲームが推測できますね。


6位は、「フェアリー」。

苦花/Bitterblossom》が禁止カードになっている為、青単で構築されています。

カウンターが多めに採用されており、対コントロールへの強さは折り紙つき。環境としても、《呪文嵌め/Spell Snare》が強力となっているようです。

しかし、《出産の殻/Birthing Pod》や「ジャンド」の台頭により、1:1交換のカウンターでは対応できない場面も多くなるかもしれません。

青単になった事により採用された《ヴィダルケンの枷/Vedalken Shackles》がカウンターをすり抜けたクリーチャーのケアに一役をかっています。


7位、8位は「ジャンド」。

また、カードの選択はそれぞれ違いますが、上位デッキの中にも沢山「ジャンド」が存在します。

GPリンカーンでは、「ジャンド」デッキが勝ち組だったのかもしれませんね。

緑赤黒のグットスタッフデッキ「ジャンド」。

沢山の優秀な除去カード、優良なハンデスカードによって構成され、対クリーチャ戦では十分な力を発揮します。一昔前に一世を風靡した《血編み髪のエルフ/Bloodbraid Elf》「血編み髪のエルフ/Bloodbraid Elf」からの続唱が、更なるアドバンテージを生み出します。

また、クリーチャ化出来る土地により後半の息切れもしにくくなっています。


以上が、TOP8のデッキです。

二つ以上入っているのは「親和」と「ジャンド」のみ。バランスのとれた健全な環境になったと言えるでしょう。


それでは、他の上位デッキを駆け足で紹介します。

前環境で優秀な成績を残した「青赤」系デッキが二つ。

定業/Preordain》や《思案/Ponder》を失った今でも、青赤系デッキは、そのポテンシャルを維持しているようです。


そして、「白」を中心としたデッキを3つ。

野生のナカティル/Wild Nacatl》が退場した後のビートダウンデッキは、「白」に可能性があるかもしれませんね。


最後に蛇足になるかもしれませんが、

過去のモダン記事、

世界選手権11

プロツアー・フィラデルフィア11

そして、ヒントになるかもしれないエクステンデット記事を載せておきます。

情報局の過去記事

2010世界選手権に向けて エクステンデッド編

2010世界選手権に向けて エクステンデッド注目カード編

2011GP神戸に向けて まだ間に合う、エクステンデッド環境を把握しよう!!

2011GP神戸に向けて ミラディン包囲戦がエクステンデッドに与えた影響


玉石混交の情報の中で、貴方だけのデッキが作れるキッカケになれば幸いです。

この環境は、どのようなカード、デッキにも可能性がある魅力的なフォーマットだと思います。是非、昔使っていたカードを探し、自分だけのオリジナルデッキを作り「モダン」の世界を楽しんでやりましょう!

放課後情報局では、今後も沢山の記事をアップしていきます。

どうぞお楽しみに!

同一カテゴリの記事一覧

  1. 2012グランプリ横浜を終えて
  2. 何切る!?サイドボード!! 青白秘密を掘り下げる者 菅谷様
  3. 2012GP横浜ショートインタビュー(池田様)
  4. 2012GP横浜ショートインタビュー(菅谷様)
  5. 2012GP横浜ショートインタビュー(山口様)
  6. 2012GP横浜ショートインタビュー(行弘様)
  7. 2012GP横浜ショートインタビュー(牛島様)
  8. 2012GP横浜ショートインタビュー(宮本様)
  9. 2012GP横浜ショートインタビュー(永見様)
  10. 2012GP横浜ショートインタビュー ~プレイヤーに聞きました~
  11. 2012GP横浜写真館 最終日スタート編
  12. 2012GP横浜に向けて まだ間に合う、モダン環境を把握しよう!!
  13. デュエリストは外国人(簡単マジック英会話)
  14. マジックを楽しむ為に、ルールについて目を通しておきましょう!
  15. GPT横浜(川崎)におじゃましてきました
  16. 2012GP横浜に向けて 交通・宿泊編
  17. 第330回 PWC(横浜)におじゃましてきました
  18. GPT横浜(町田)におじゃましてきました
  19. GPT横浜(新宿)におじゃましてきました
  20. GPT横浜(川崎)におじゃましてきました
  21. GPT横浜(代々木)におじゃましてきました
  22. PTアヴァシンの帰還予選(川崎)におじゃましてきました
  23. GPTクアラルンプール(新宿)におじゃましてきました