インベンションブロック脱落による影響

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インベンションブロック脱落による影響


  オンスロートのスポイラーも出まわり、皆さんは、オンスロートが加わった新環境の検討に余念が無いと思います。いつものように新エキスパンションがスタンダードに加わわるだけの環境なら、その加入による影響だけを考えればよいのですが、今回はそうはいきません。ブロックの入れ替えが起こるのです。

  ブロックの入れ替えが起こると、スタンダードの環境は一気に変わります。キーカードを失ったデッキは当然消滅します。それに伴って、今まで有力デッキとの相性の関係で日の目を浴びなかったデッキが、一気にトップシーンに踊り出るかもしれません。また、環境を支配していたカードがいなくなることによって、スタンダードの常識もまた一変します。

  というわけで、今回は、「インベンションブロック脱落による影響」と題して、インベンションブロックが落ちると環境はどう変わるかということについて書いていきたいと思います。


脱落する強力カード


【火炎舌のカブー】

  このカードが環境に及ぼしてきた影響は絶大なものでした。「クリーチャーの能力やコストパフォーマンスが良くてもタフネス4以下のクリーチャーは《火炎舌のカヴー/Flametongue Kavu》で一発だもんな・・・。」という会話があちこちでされたものです。このカードがスタンダードから姿を消すことにより、健全なクリーチャー同士の殴り合いが展開されることになるでしょう。フラッシュバック《ワームの咆哮/Roar of the Wurm》が健全といえるかといえば微妙ですがね・・・。

【嘘か真か】

  このカードは、青のデッキのドロー加速を強力にサポートしてきました。ただ単にドローをサポートするだけではなく《サイカトグ/Psychatog》のパンプアップを飛躍的に向上させたり、《綿密な分析/Deep Analysis》とのシナジーを生み出します。また、色拘束も少なく多くのデッキで使用されました。本当にこのドロー能力は異常です。

【夜景学院の使い魔】

  青と赤の呪文のコストを1下げるという能力が非常に重宝されていました。とくに、ジャッジメントで加わった《燃え立つ願い/Burning Wish》《狡猾な願い/Cunning Wish》との相性がよく、願いとのカードの組み合わせはとても強力でした。それに加えて持っている再生の能力が厄介で、多くのクリーチャーの攻撃を止めてきました。トランプルや飛行を持っていないとこのクリーチャーに押さえ込まれることもしばしば・・・。

【火/氷】

  「火」は青緑マッドネスの《マーフォークの物あさり/Merfolk Looter》《日を浴びるルートワラ/Basking Rootwalla》、さらにはパンプアップした《アクアミーバ/Aquamoeba》を効率よく除去できる呪文として重宝されていました。また「氷」は、相手の土地をロックしたり、アタッククリーチャーやブロッククリーチャーを寝せたりと大活躍でした。

【破滅的な行為】

  低コストで優秀なリセットボタンとして多くのデッキに使われてきました。特に、《ワームの咆哮/Roar of the Wurm》のようなトークンや低マナ化が進むスタンダードにおいては非常に役に立ちました。

【排撃】

  環境にトークンが増えたこともあり、クリーチャーバウンススペルの定番としてこの呪文は、よく使われました。キャントリップによる1ドローがとても優秀です。

【ウルザの激怒】

  カウンターされない火力として非常に優秀でした。キッカーコストを払うと10点ダメージをたたき出し、カウンターデッキ相手にはこれで勝負が決まることも多くありました。

【対抗色ランド】

  このカードは、デッキの多色化を助けてきました。このカードの登場で対抗色のデッキであっても簡単に組むことができるようになりました。このカードが落ちてしまっては対抗色デッキを組むのが難しくなってしまいます。また、デッキの多色化も難しくなります。

【タップインランド】

  これらのカードは、タップインするデュアルランドと呼ばれ、ダメージを食らわずに友好色マナを出せるため非常に重宝されてきました。このカードが抜けた穴はフィルターランドである程度穴埋めすることができますが、タップインランドの安定性にはかないません。

ブロック脱落により消滅するデッキ


【タッチ赤サイカ】

  赤の主力カードである《火炎舌のカヴー/Flametongue Kavu》《火+氷/Fire+Ice》が軒並み落ちます。これでは赤を入れるメリットがほとんどありません。そして、さらにこのデッキを支えていた《夜景学院の使い魔/Nightscape Familiar》までもが落ちてしまいます。

【トレンチ】

  キーカードである《ゴブリンの塹壕/Goblin Trenches》が落ちてしまいます。これではデッキが組めませんね・・・。さらにそれだけではなく、デッキのマナベースを支えた対抗色ランドも軒並み落ちてしまうので安定した3色デッキを組むのが難しくなってしまいます。

【狩猟場】

  《神秘の蛇/Mystic Snake》が落ちることによって、このデッキを支えてきた《狩猟場/Hunting Grounds》と《神秘の蛇/Mystic Snake》とのコンボができなくなってしまいます。このコンボが成り立たないと、ただの青緑白のコントロールデッキになってしまいます。

【白黒系】

  ノワールなどの白黒デッキも苦戦を強いられます。《ジェラードの評決/Gerrard's Verdict》《名誉回復/Vindicate》《幽体オオヤマネコ/Spectral Lynx》《コイロスの洞窟/Caves of Koilos》など、デッキを支えるカードが軒並み落ちてしまいます。

【バランス】

  キーカードである《平等化/Balancing Act》《土を食うもの/Terravore》は残っていますが、デッキを支えていた各種サクリランドは軒並み落ちてしまいます。そのためにコンボを成立させることができません。また、リセットボタンである《抹消/Obliterate》も落ちてしまいました。

【Deed系】

  《破滅的な行為/Pernicious Deed》を中心に置いてたデッキは軒並み消滅します。また、《破滅的な行為/Pernicious Deed》と相性のよかった《魂売り/Spiritmonger》もいっしょにいなくなってしまいます。Deedデッキをマナベースから支えた《ラノワールの荒原/Llanowar Wastes》も落ちてしまいます。


ブロック脱落により弱体化するデッキ


【サイカトグ系】

  デッキを支えていたキーカードが軒並み落ちます。《嘘か真か/Fact or Fiction》《夜景学院の使い魔/Nightscape Familiar》のようなデッキを支えたカードから《塩の湿地/Salt Marsh》のような縁の下の力持ちカードまで、一気に落ちてしまいます。今までのように安定して回ることは難しくなってしまうでしょう。

【ステロイド系】

  デッキの主力除去カードである《火炎舌のカヴー/Flametongue Kavu》を失います。また、カウンターに対して優位を保ってきた《ウルザの激怒/Urza's Rage》や《疾風のマングース/Blurred Mongoose》などのカードが軒並み落ちてしまいます。しかし、《幻影のケンタウロス/Phantom Centaur》やマッドネス火力などが残っているので弱体化することはあっても消滅することは無いでしょう。


ブロック脱落の影響を受けないデッキ


【青緑系】

  《ヤヴィマヤの沿岸/ Yavimaya Coast》が脱落する意外に何の影響も受けません。なにせ、デッキのキーカードの多くがオデッセイブロックにあるのですから。《マーフォークの物あさり/Merfolk Looter》《日を浴びるルートワラ/Basking Rootwalla》を悩ませてきた《火+氷/Fire+Ice》が消えるとともに、《尊大なワーム/Arrogant Wurm》を簡単に除去してきた《火炎舌のカヴー/Flametongue Kavu》も落ちることによって逆に有利になりそうです。

【黒コントロール系】

  黒単ドレインデッキのダメージ元である《霊魂焼却/Soul Burn》がなくなるくらいです。ただし、スタンダードには《たい肥/Compost》が残っているので、今までどおりに苦戦を強いられることは確実です。

【対立】

  タッチ赤対立は《火炎舌のカヴー/Flametongue Kavu》《火+氷/Fire+Ice》が落ちるなど、おもいっきり影響を受けますが、青緑の対立は影響を受けません。逆に天敵である《破滅的な行為/Pernicious Deed》や《テフェリーの反応/Teferi's Response》などがなくなって逆に有利になりそうです。


最後に・・・


  さて、このようにインベンションブロック脱落により、多くの強力なカードがスタンダードから無くなり、有力なデッキが消滅し、また弱体化していきます。しかし、消滅していくデッキがある一方で、全く影響を受けなかったり、逆に勢力を拡大するデッキもあります。皆さんもこれからの環境を考えてオンスローと入りのデッキを組んでみてはいかがでしょうか。

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